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子どもの本棚絵本レビュー

まなぶ

2024.01.13

長倉洋海(作) アリス館 1400円(税別)

 子どもたちが 校庭で本を読む

 家に帰ると、ごはんのしたくや、弟や妹の子守理など、てつだいがいっぱいある。

 今だけが、勉強に集中できる時間

 標高4000メートルの高地。

 山から吹き下ろす寒風も、気にならない。

 今日は なにをおしえてもらえるだろう。

 胸がどきどきする。

 世界にはたくさんの国が会って、いろいろな言葉や文字がある。

 黒板の字を一文字一文字、真剣に書き写す。

 先生の言葉に、静かに手を合わせる。

 習ったことを 忘れないように。

 17カ国の子どもたちを『まなぶ』というアングルから捉えた写真絵本の作品です。

 長倉さんの写真展が近くの図書館で開催されていました。

 子どもたちのまなざしを、鮮明に捉えた写真集に釘付けになり、沢山の作品の中から、これを紹介します。

 ちょうど、写真家の渋谷敦志の『僕らが学校に行く理由』(ポプラ社)に出合っていたこともあり、子どもたちのまなざしという視点から『まなぶ』ことについて考える機会になりました。

 長倉さんの作品の最後のページは、次のように綴られています。

 まなびは、ずっと続いて行く。

 もっと広く、大きく、深い世界を見つけるために。

 ゆっくりでいいから、自分のリズムで学んでいこう。

 風や光、その場の空気や匂い。

 たくさんのものを感じながら