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正司先生の
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やる気のある子やる気のない子

2022.02.22

 7カ月の女の子のお母さんから電話があり、約束の日に赤ちゃんを連れて教室に来られました。いきいきとした元気なとてもよい赤ちゃんです。しかし、おかあさんの口から意外なことばが。

 「お友達に誘われて、通い始めた幼児教室で、他の赤ちゃんは皆、レッスン中に静かにじっと椅子に坐っているのに、うちの子どもは、じっとしていられず、きょろきょろしたり、何回も椅子からずり落ちそうになるので、先生からは落ち着きのない、良くない子と評価されています。他のお母さんからもそう思われているようで、どうしたらいいでしょうか」と悩んで相談に来られたのです。

 私には、1歳未満の5~6人のあかちゃんが一時間近いレッスン中、椅子に坐ったまま、じっとして動かず、静かにしているという状態が信じられず、何回も確かめたのですが、子どもたちは皆下を向いてじっとしていて、動いているのはうちの子だけと言われます。しかし、目の前にいる赤ちゃんは元気で意欲的でのびのびした頼もしい赤ちゃんです。

 いろいろなおもちゃを出すと身を乗り出して、触ったり、投げたり、じっとしていません。そこで、お母さんに、好奇心の強いやる気のある赤ちゃんだから、教室の先生や他のお母さんのことは気にせず、好きなことをどんどんさせて上げてくださいねと言ってその日のレッスンを終わりました。

 その時、お母さんは納得されたようでしたが、1か月後、お母さんはじっとしているのがよい子という方向へ傾いていらっしゃいました。更に、一か月後、赤ちゃんは自由に歩けるようになったので、以前よりも活動的になり、お母さんが注意してもじっとしていられません。そんな赤ちゃんを、じっと椅子に坐っていられる落ち着いた良い子にしたい、それがよい子という思いがますます強くなっているお母さんは、そんな子どもにして欲しいと思ってきているのにとそれ以来、来られなくなりました。じっとしていられない赤ちゃんは、他のお母さんたちから迷惑と思われていたようです。

 やる気のある赤ちゃんは表情も動きも活き活きとしています。活動的で、じっとしていません。いたずら好きです。つき合うのは大変です。静かで大人しく、落ち着いているように見て扱いやすくよくいうことを聞くのでよい子と思われている子どもは、やる気が乏しいのですが、まわりからよい子と褒められます。

 皆さんはどっち派ですか? 難しいですね。

 あなたの大切な赤ちゃんがどんな子どもに育ってほしいか、そのためにはどうしたらよいのか、一緒に考えながら、ベストな子育てをしていけたらと、心から思っています。