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子どもの本棚絵本レビュー

クリスマス・イブのおはなし

2023.12.14

長尾玲子 (作) 福音館書店 全3冊 1,713円(税別)各定価 571円(税別)

 「どの、クリスマス絵本がお勧めですか?」12月に入ると、図書館や書店にはクリスマス絵本のコーナーが作られ、たくさんの素敵な絵本作品が並べられます。

 幼い子どもに本物の絵本を届けたい大人にとって、その数々の作品から選書するのは、とても心躍る作業なのですが。。あれもこれも。。。。どの絵本にしようか?と考えてしまいますね。

 手に取った絵本、大人が子どもに是非と思った絵本が一番なのですが。。。

 今回、是非であって欲しいクリスマス絵本は、以前、この本棚でも紹介した、長尾さんの作品たちです。

 「クリスマス・イブのおはなし」という箱の中には、『あっちゃんとゆびにんぎょう』『100個めのクリスマス・ケーキ』『サンタさんの一日』の3冊が入っています(もちろん、1冊ずつでも 入手できます)

 刺繍で描かれた作品たちは、一冊の素敵な物語に、さらに温かさを添えてくれます。

 『あっちゃんとゆびにんぎょうは』、あっちゃんという女の子のイブのお話です。

 ママからク「リスマスケーキを買ってきて」とお使いを頼まれます。しかし、込み合うケーキ屋さんの前で順番をずっと待っていたあっちゃん、やっと注文しようとおもったら、なんと売り切れです。でも そこから、想像できないくらい 嬉しいことが起こります。

 自分の幸せを、だれかに またプレゼントしたくなる子どもの優しい気持ちがページいっぱいに描かれています。

 このセットの さらに良いことは、幼子のちいさな手の中にも納まるサイズです。字に関心をもちはじめた2歳くらいの子どもが椅子に腰掛けて自分で広げることが出来ます。

 お出かけの時も、ママのバックに忍ばせることも出来ますね。