ネズの木通りのがらくたさわぎ
2023.11.26
リリアン・ムーア(作) アーノルド・ローベル(絵) 山下明生(訳) 童話館出版 1300円(税別)
子どもが字を読めるようになると、親が本を子どもに読んであげなくなる、これはよく みられる傾向ですね。「いつまで、読み聞かせをしたらよいでしょうか?」と尋ねられた時は、「子ども自身が、もう一人で読めるからいいよと言うとき迄」とお話ししています。
子どもは、自分で本を読めるようになると、そのことが誇らしくて 図書館で 黙々と読んでいますね。でも、もちろん これまでと同じように 読んでもらうことも大好きです。 本をだれかに読んでもらうことで、集中力、判断力、創造力というエネルギーが蓄えられるようです。
ムーアの作品には、短いお話が、7つ綴られています。絵本を卒業した児童文学の入り口かなと思います。挿絵は少しになっています。お話を読んでもらいながら、子どもは字間から、物語のイメージを想像し、そして、お話の展開に集中することができるでしょう。
一番目のお話は、『ネズの木通りのがらくたさわぎ』というお話です。だれも、どこからはじまったかは、解からないのでが、ネズの木通りにある それぞれの家々から、がらくたが 家の前に出されていきます。さて、家の前に置かれた山のようながらくたはどうなっていったでしょう?
もちろん、このお話の最後には、がらくたを集めるトラックがやってきますが、何をトラックにのせたと思いますか?
本を読んでもらいながら、子どもがどんなことを考えているのか、感じたのか、子どもの話に耳を傾ける時間も家族の団欒ですね。