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子どもの本棚絵本レビュー

100万回生きたねこ

2020.09.05

作・絵 佐野洋子  講談社 定価 本体 1,400円(税別)

 100万回も死んで、100万回も生きたねこがいました。
 王様、船乗り、手品使い、どろぼう、おばあさん、女の子。。。。100万人の人がそのねこが死んだ時に泣きました。ねこは一度も泣きませんでした。

 ある時ねこは、誰の猫でもない野良ネコになりました。自分が大好きなねこは、初めて白ねこを好きになりました。やがて、二匹の間に仔猫が生まれ、猫はその仔猫たちを愛しました。仔猫たちが独り立ちした後も、白い猫といつまでもいっしょに生きていたいと思っていたのに、ある日、白猫は死んでしまいます。ねこは初めて泣きました。泣いて泣いて泣き暮れてついに死んで、二度と生き返りませんでした。(YT)