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正司先生の
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たのしい三世代

2022.04.13

 ある日、4歳になったばかりのカヨちゃんとお母さんと一緒に歩いていた時のことです。雨がパラつきだしたので「とうとう降ってきましたね。傘さしましょうか」とお母さんに話しかけていると「小雨が降ってきた!」とカヨちゃんが言いました。「カヨちゃんむつかしいことば知っているね」と言うとお母さんが「私の母が何でもよく知ってるので雨ひとつでもいろんな言い方するんですよ『春雨』とか『五月雨』とか『夕立』とか。それでカヨも時々おばあちゃんに聞いたむつかしいことば使うので聞いた人にびっくりされることよくあるんです」と言われました。おばあちゃんは俳句作りがお上手だそうです。

 そのカヨちゃんがある日教室へ来るなり「先生!何年?」とききました。こんなむつかしいことどこで覚えたんだろうと思いながら「とり年よ」というと「先生とりだ!とりだ!」といってはしゃいでいます。「こんなむつかしいことだれに教えてもらったの」ときくと「おじいちゃん」と言いました。お母さんに伺うと「おじいちゃんが十二支を教えると簡単に覚えてしまい「何の年」と聞くと動物で年を答えてくれるのがおもしろいらしく誰かれなしに『何の年』と聞きまくっているんです」と言われました。聞かれた大人は、こんなちっちゃな子どもに聞かれるのでかわいらしいのと感心したりで、皆相手をしてくれるとか。カヨはそれも気に入っているようですと言われました。

 カヨちゃんはおじいちゃんに教えてもらったことを使い人とおしゃべりを楽しんでいる間に自然に新しいことばや知識を覚えコミュニケーション能力もつけているようです。たのしい一家ですね。